「挑戦機会」の「高校生団体紹介」のコーナーでは、挑戦されている高校生団体をご紹介します。実際に行動している高校生の姿がみなさんの「探究」の参考になればと思います!
団体名 | 学生団体empathie(エンパティー) |
活動地域 | 宮城県・オンライン |
カテゴリ | 医療・健康・福祉, 子ども・教育 |
悩みを抱え込む中高生を減らすために親でもない、友達でもない、他人でもない、22.5°の関係と居場所をつくりたいという想いを持って活動されている「学生団体empathie(エンパティー)」さん。SNSを駆使した活動や、中高生と等身大で真摯に向き合いながら、イベントの開催や日々の活動をされています。自分たちのバックグラウンドと向き合いながら、日々誰かのために活動するみなさんのお話を伺いました。
◆どんなきっかけで活動をはじめたのですか??
高校生が社会課題について考え、探究するイベントに参加したことをきっかけに「メンタルケア」について考えるようになりました。そのイベントを通して、それぞれ「メンタルケア」に関心を持っており、過去に自分自身も悩みに押しつぶされそうになってしまった経験がある初期メンバーが集まり、団体となりました。
私たちは「共感」と「全肯定」を大切にしています。これは、団体名にも関係しています。やわらかい印象の名前にしたいと思っていた中で、「共感」という意味を持つフランス語の「empathie」という言葉を見つけました。また、お悩み相談カフェをやりたいという想いから、「ティー(お茶)」という発音があるこの言葉を団体名としました。
◆具体的にどんな活動をしていますか??
現在は、オンラインとオフラインでのイベント開催などを通して、中高生と関わりながら悩みに「共感」と「全肯定」の姿勢で向き合っています。
オンラインではインスタグラムをメインに活動しています。ストーリー機能では匿名で質問を送れるツールを使用し、「お悩み相談」を行っています。その際も「共感」と「全肯定」を大切にし、お悩みを送ってくださった方に等身大で寄り添えるよう、ため口ややさしい言葉で回答するようにしています。また、インターネットで調べてそのまま回答するのではなく、自分自身で考え、寄り添った回答をできるようにしています。投稿では、モヤモヤの対処法やおすすめの考え方を投稿しています。その際に、自分たちの様子も投稿することで親近感を持ってもらえるようにしています。そして、温かい印象を持ってもらえるように、オレンジなどの暖色に統一しています。
オフラインでは、中高生向けにボードゲームをしたり、クリスマスツリーを作ったりしながら交流する場や、お悩み相談の場をつくりました。
また、「アートでモヤモヤ解消!!ワークショップ」を開催しました。イベントを通して、出会った社会人の方と協働で開催したワークショップでした。当日は部活動の都合で急遽来られなくなってしまった参加者の方が多く、メンバーでのイベントシュミレーションの時間となりましたが、良い経験になりました。
自分の悩みや自分自身を客観的に見られるようにメンタルケアリストを作成しました。フォントや色、言葉遣いも工夫し、温かみのあるポップな印象になるようにしました。自分たちの心の状態を自分自身にヒアリングを行い、周りの人にもヒアリングを行いながら、さまざまな文献を参考にして作成したものは、イベントやSNSを通して発信しています。
◆メンバーのみなさんはどんな想いを持っていますか?
メンバー全員で共通して心掛けていることは、共感と肯定です。それぞれが、自分自身の経験や、誰かの心の傷に寄り添いたい、小さな悩みでも話せる関係性をつくりたいという22.5°の関係を築くことに熱意を持っています。現在高校生である私たちが、中高生という世代に目を向けたのは、環境が大きく変わるタイミングだからです。同世代に向けて、環境の変化や人間関係によって生じるモヤモヤを共有することで、ため込むことを防いで、1人で悩まなくて良いと伝えていきたいです。そして、関わってくださる皆さんには弱いところだけでなくすごく強いところがあること、自分の人生に1番長く一緒にいるのは自分だから「自分をきらいにならないで」と伝えていきたいです。これらをもっと多くの人に伝えていけるように、これからも発信し続けたいと思います。
◆HP・SNSなどのリンク
https://www.instagram.com/empathie__h.s/
写真提供=学生団体empathie